離反客をどう数えるか
サロンボードや予約システムには、最終来店日からの経過日数が記録されています。ここから 「半年以上ご来店のない方」を抽出するのが、離反客への働きかけの出発点です。3か月程度では まだ他店を試している最中のことが多く、逆に1年以上経つと連絡先が変わっていたり、 他店に定着していたりして戻りにくくなります。半年前後が、声をかけたときにいちばん 反応が良い時期です。
値引きより「変わったこと」を伝える
離反客への呼びかけというと、割引クーポンを思い浮かべがちですが、値引きだけを理由に 戻ってきたお客様は、次に値引きがなければまた離れてしまいます。効果があるのは、値引きよりも 「行かなくなった間に何が変わったか」を伝えることです。新しいメニューが増えた、担当できる スタッフが増えた、営業時間が変わった、といった情報です。お客様が離れた理由の多くは 「不満」ではなく「忙しくて足が遠のいた」だけなので、変化を知らせるだけで戻ってくる方が 一定数います。
付け替え時期の方との違い
離反客への働きかけは、「そろそろ付け替えの時期」の方への働きかけとは、送る内容も緊急度も 違います。付け替え時期の方は、すでにお店との関係ができているので、次の予約日を決めるだけの 軽い後押しで十分です。一方、半年以上来ていない離反客は、お店のことを忘れかけていたり、 すでに別のお店に通う習慣ができていたりします。同じ文面を一律に送ると、離反客には響かず、 逆に付け替え時期の方には物足りない印象を与えてしまいます。相手の状態に合わせて、 文面を分けて用意することが必要です。
文面の作り方の具体例
離反客へ送る文面は、「お久しぶりです」という呼びかけのあとに、値引きではなく変化を伝える 一文を入れるだけで十分です。たとえば「新しく〇〇のメニューが増えました」「担当できる スタッフが増え、ご希望のお時間が取りやすくなりました」といった具体的な一文です。 抽象的に「新しくなりました」とだけ書くよりも、何がどう変わったのかを一つに絞って 具体的に書くほうが、読んだ方の頭に残りやすく、行動につながりやすくなります。 文末には、予約ページへのリンクなど、次の一歩を踏み出しやすい導線を必ず添えます。
送りすぎに注意する
離反客への働きかけは効果がある一方で、同じ方に何度も送りすぎると、かえって公式LINEの ブロックにつながることがあります。一度送って反応がなかった方に、間隔を空けずにまた送る、 というやり方は避けるべきです。目安として、一度働きかけて反応がなければ、次に送るまで 数か月は空ける、というルールを決めておくと、送りすぎを防げます。
送る順番は受け皿に余裕がある店から
複数店舗を運営している場合、すべての店に同時に同じ働きかけをすると、たまたま予約が 埋まっている店に問い合わせが集中し、対応しきれずに機会を逃すことがあります。まず空き枠に 余裕がある店舗から働きかけを始め、様子を見ながら他の店舗に広げるほうが、現場の負担が少なく、 取りこぼしも減ります。
効果の測り方
働きかけの効果を正しく測るには、「配信した後に来店が増えたかどうか」だけでは不十分です。 季節や曜日によって、そもそも来店数が増減することがあるためです。配信していない店舗 (または同じ店舗の配信していない期間)と比較して、その差を効果とみなす必要があります。 この比較をしないと、たまたま増えた分を働きかけの効果だと勘違いしてしまいます。
実測値
UNELMAでは実際に、476名のお客様へ働きかけを行い、配信していない他店と比較したところ、 3日間で再来のお客様が10.5名増え、売上が35,924円増えたことを確認しています。これは3日間 という短い期間の実測値であり、長期的な効果はさらに検証が必要ですが、値引きに頼らない 働きかけでも、短期間で再来につながることが分かる数字です。
誰から送るかも意識する
同じ働きかけでも、以前担当したスタッフの名前を添えて送ると、反応が良くなることがあります。 お客様にとっては「お店から一斉に届いた案内」よりも「担当してくれた人からの案内」のほうが 親しみを感じやすいためです。全員に同じ差出人で送るのではなく、担当スタッフの名前を 差し込めるようにしておくと、同じ文面でも受け取り方が変わります。
まとめ
半年以上ご来店のないお客様は、単に忙しくて足が遠のいているだけのことが多く、正しい タイミングと内容で連絡すれば戻ってくる可能性があります。値引きに頼らず、変化を伝えること、 受け皿に余裕がある店舗から始めること、そして効果を他店と比較して測ることが、無駄なく 成果を出すコツです。まずは自店で「半年以上来ていない方」がどれくらいいるかを数えるところから 始めてみてください。